シール印刷ラボ

被着体との相性に注意!脆質効果が発揮されない場合の対策

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課題

脆質シールをご存じでしょうか?これは、シールを剥がすと素材自体が破れてしまうタイプのシールのことです。当工房では、脆質フィルムという専用の素材を使って印刷・加工を行っていますが、素材と貼る面(被着体)の相性によっては、思うような効果が得られないこともあります。今回は、一般的な紙やフィルムを使って、脆質効果を出す方法をご紹介します。この方法は、店頭でよく見かけるプライス変更(「○○%OFF」)などのシールにもよく活用されている技術です。

※記事内容は当工房の担当者が感じた主観的な意見です。他印刷会社とは意見に相違がある場合もあります。予めご承知ください。

2025年02月04日

特殊素材では機能しない場合があります

シールを「剥がせないようにしたい」「転売防止したい」といったご要望がある場合、
改ざん防止フィルムや脆質フィルムといった特殊素材を一般的にはご提案させていただいておりますが、
貼り付け対象・被着体との相性によっては上手く機能しない場合もあります。


※改ざん防止フィルム:非着体からシールを剥がすと「開封済」「VOID」などの文字が非着体に残ります。
https://www.seal-koubou.com/material/detail/16

 

※脆質フィルム:被着体からシールを剥がそうとするとシール自体が破壊される素材です。
https://www.seal-koubou.com/material/detail/17

 

バツ印のハーフカットで脆質効果を得る

一般の紙素材を使って脆質効果のあるシールを作りたい場合、
シールにバツ印のハーフカットを組み入れるだけで簡単に脆質シールを作ることができます。
これは、値引きシールなどでよく活用されている仕様です。

シールを剥がそうとすると、バツ印の効果でシール自体が破断されます。
紙素材限定ではありませんが、フィルム素材よりも効果があります。粘着剤も普通粘着よりも強粘着の方が良いでしょう。
※バツ印のカットを入れるとシールを上手く貼れないことがあります。その場合は、バツ印の交差点になる箇所のみ、カットを入れない場合もあります。


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加工の応用

上記の加工の考え方を応用すると、計画的にシールを破断させることもできます。
ミシン目加工などは典型的な方法です。シールを切ろうと思えば切ることができ、何もしなければ切れないので、
バージンシールなどの開封確認を必要とする一部の用途に使われています。


※ミシン目加工:台紙だけでなく、シール自体にミシン目を入れることが可能です!


 

まとめ

脆質シールや改ざん防止フィルムなどの特殊素材は、用途によって非常に効果的ですが、
相性によっては期待通りの結果が得られないことがあります。
その場合、一般的な紙素材やフィルム素材を使っても、バツ印のハーフカットやミシン目加工などを工夫することで、
十分に脆質効果を発揮させることが可能です。

この記事についてのご質問やご相談は担当者までお問い合わせください!

この記事で解説したシールの用途・素材・加工方法

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脆質フィルム(脆質タック)

脆質フィルム(ぜいしつフィルム)は被着体に貼り付けた後、剥がそうとすると、シール自体がボロボロに破損するため、貼り直しができなくなります。シール自体の転用も難しくなるので、開封確認・改竄防止を目的としたシール全般に利用されています。

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改ざん防止フィルム(改竄防止タック)

剥がすと被着体および素材の表面に「開封済」や「VOID」などの文字が現れます。被着体側、素材側の両方に開封した痕跡を残すことで改ざん行為を抑制・防止する効果が期待できるシール素材です。素

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ミシン目加工シール(破線)

シート状のシールやシール内にミシン目加工を施すことにより、管理運用面の問題を解決できます。

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