シール印刷ラボ

JANコードとは?メリット・デメリットや導入方法を詳細解説

JANコード管理
JANコードとは?

JANコードは、日常生活に溶け込み、当然のように使われています。しかし、どのような役割を果たしているかを理解している人は少ないのではないでしょうか。ビジネスでは、JANコードについての知識を得ることでメリットを享受できます。今回は、JANコードの役割や作成方法などを解説します。最後まで読めば、JANコードをビジネスに活用することができるでしょう。

※記事内容は当工房の担当者が感じた主観的な意見です。他印刷会社とは意見に相違がある場合もあります。予めご承知ください。

2021年07月26日

JANコードについて

JANコードを知り活用するためには、JANコードの基本を知る必要があります。ここでは。JANコードの基本を解説します。

■JANコードとは?

JANコードは、一般的に13桁の数字で表されています。JAN コードに使える文字は、0から9までの数字のみで、誰もが買い物などで目にするバーコードの下部にある数字です。世界100ヶ国以上共通で使用されています。

JANコードを読み取れば、事業者と商品を特定できるため、POSシステムや商品管理システムなどに利用されています。

■データの構成

JANコードイメージ
※画像:イラストAC

JAN コードのデータ構成(13桁の場合)は、GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットです。向かって左側から9桁がGS1事業者コードとなります。商品アイテムコードは次の3桁で、チェックデジットは最後の1桁です。それぞれのコードの役割は以下になります。

  • GS1事業者コード・・・事業者ごとに割り振られる番号であり、国や事業者ごとに異なる番号であるため、重複することはありません。日本の場合は「45」または「49」で始まります。
  • 商品アイテムコード・・・事業者にて商品ひとつひとつに割り当てられる番号です。
  • チェックデジット・・・所定の計算式を使用して算出し、入力や読み誤りを防ぐための番号です。

■海外のバーコード

海外のバーコードはJANコードとは異なる名称で呼ばれていて、代表的なものは以下のようになります。

  • UPC(ユーピーシー)・・・カナダとアメリカで用いられているコード
  • EAN(イアン)・・・ヨーロッパで用いられるコード

主にヨーロッパなどで使われているEANコードは、JANコードと同じように13桁もしくは、8桁の数字を用いています。最初の2桁~3桁が国コードです。

■JANコードを読みとる仕組み

JANコードは、読み取ることで活用できるバーコードです。JANコードを読み取る仕組みは光の反射を利用しています。JANコードなどのバーコードは、白と黒のバーで構成されているのが特徴です。

白と黒のバーコードにスキャナーの光を当てれば反射光が発生します。白いバーは、光の反射が強くなり、黒いバーは光の反射が弱くなります。センサーで反射光を受け取り、アナログ信号をデジタル信号に変換します。

そして、デジタル信号からコード体系を識別して、データを取得する仕組みとなっています。

 

JANコード導入するメリット

JANコードを自社に導入すると多くのメリットがあります。ここでは、代表的な4つのメリットについて解説します。

■販路の拡大

JANコードを導入すれば販路の拡大に役立ちます。近年は、ECサイトや物産展、道の駅でも商品にJANコードの表示が求められているため、JANコードを導入し、販路を拡大しましょう。

販路が拡大され、商品の流通量が増えたとしても、JANコードにより効率よく商品管理ができます。バーコードをスマホでスキャンして検索するサービスもあります。

■人手不足を解消

JANコードの導入は人手不足の解消にも役立ちます。仕入れた商品を仕分けしたり、梱包したりする際に、バーコードを活用することで時間を短縮できます。バーコードにより、ミスを防止できるため入出荷作業の効率化が可能です。

これにより、在庫管理にかかる人手を大幅に抑えることができるため、他部署に人手をまわせます。

■効率的なデータ管理

JANコードを導入すれば、効率的なデータ管理が可能です。JANコードは、他のコードと重複することなく、商品を識別できるため、名寄せに活用したり、自社ECサイトのデータベースの整理に利用したりすることができます。

JANコードを使った在庫管理なら、リアルタイムな在庫管理が可能となります。それにより、リアルタイムな仕入れが可能できるため、販売機会損失を防げます。

■棚卸し・検品の効率化

JANコードを使えば、棚卸や検品の効率化にも可能です。棚卸専用のツールにバーコードを読み込ませだけで、棚卸ができるため人員と時間を削減できます。

コンビニエンスストアなどで、商品のバーコードを読み込んでいるスタッフを見たことがある人も多いのではないでしょうか。開店時間中であっても棚卸しができるのです。

JANコードを検品で活用すれば、スキャンするだけで納品書と商品の整合性が分かるため、検品の効率を大幅に上げられます。

 

JANコード導入のデメリット

JANコードの導入にはデメリットもあります。ここでは、3つのデメリットについて解説します。

■導入時のコスト

JANコードの導入にはイニシャルコストが必要です。ハンディターミナルやタブレットなどの専用ハードウェアや在庫管理システムなどのソフトウェアを揃えなければ、JANコードは導入できません。

JANコードの運用前に、全ての商品にバーコードを貼り付ける必要がありますので、シール料金や貼り付ける時間も確保しましょう。営業所、倉庫、工場など複数の拠点がある場合は、全ての拠点にシステムを導入する必要があります。

■JANコードシステムのマニュアル化

JAN コードを導入すれば、JANコードシステムのマニュアル化が必要となります。JANコードのシステムを社内で標準化させなければ、導入しても活用することが難しくなるでしょう。

全従業員にJANコードシステムを導入する理由を説明し、マニュアルを周知させるなど教育が必要です。

■既存の在庫管理システムを変更する

JANコードの導入前に既存の在庫管理システムがあれば、 JAN コード対応システムに再構築しなければなりません。既存のシステムに慣れた従業員からの反発も予想されます。

既存のバーコードがJANコード対応でなければ、全ての商品をJANコードのバーコードシールに貼り替える必要があります。

 

JANコードの導入手順

JANコードの導入を決めたとしても導入の手順が分からなければ、戸惑うこともあるかもしれませんのでここで解説します。

■GS1事業者コードを登録

GS1事業者コードは、JANコード作成のためには不可欠な要素です。日本では、GS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)に申請することで登録できます。インターネットによる申請と登録申請書による登録方法があります。

インターネットなら、GS1 Japanのホームページから必要事項を入力するだけで行えます。

■商品アイテムコードを設定

GS1事業者コードを登録できれば、商品アイテムコードを設定しましょう。商品アイテムコードは自社で設定するため、販売する商品の種類やカラー、容量などで区分して設定します。

GS1 Japanから割り振られたGS1事業者コードが9桁の場合は、商品アイテムコードは3桁です。001から999の間で設定します。GS1事業者コードが7桁の場合は、5桁となり00001から99999の間で設定となります。

■チェックデジットを計算

チェックデジットは、右端の1桁の数字です。GS1事業者コードと商品アイテムコードの数字に特定の計算式を用いて算出します。計算式は少し複雑ですが次の画像で確認してください。

lab_describe_57_02※画像:GS1 Japan

GS1 Japanで事業者コードを申請し登録すると、GS1 Japanのホームページでチェックデジットを自動計算できますので、活用するとよいでしょう。

チェックデジットは、検査数字や検証数字とも呼ばれていて、JANコードの入力、スキャン、読み取り時に、エラーがないかを検知するために使われています。

■印刷する

チェックデジットの計算ができれば、JANコードが全て揃いますのでJANシンボルにして印刷しましょう。社内でも印刷できますが、バーコード印刷の可能なプリンターなどが必要となるため、印刷業者に依頼するのがほとんどです。

JANシンボルは、JIS規格で決められているサイズなどにあわせる必要があります。

■取引先へJANコードを通知

JANコードが完成したら、取引先への通知を忘れないようにしましょう。JANコードを取引先に通知することで、JANコードを認識した取引先は自社のシステムにJANコードを登録します。

この作業により、取引先もバーコードリーダーなどを使って、該当する商品を在庫管理システムで扱えるのです。JANコード利用により双方が、商品管理や検品作業、棚卸し作業を効率的にできます。

■商品の出荷スタート

全ての準備が整えば、商品の出荷をスタートしましょう。その後は必要に応じて対応することになりますが、社名を変更したり、会社を移転したりした場合には、必ず登録事項変更届をGS1 Japanに提出してください。

手続きを怠ると更新手続きの案内などが届かず、更新手続きができない可能性もあります。GS1事業者コードは、3年毎に更新手続きが必要ですので注意しましょう。

御見積のご依頼についてまとめ

JANコードは、商品管理や棚卸し作業の効率化が図れ、世界100カ国以上で共通して利用できます。JANコードがなければ、商品を取り扱ってくれないケースもあるため、積極的に導入しましょう。

JANコードは、シール化することで、効率のよい商品管理が可能になります。バーコードのシール印刷は「繁盛シール工房」を利用してください。「ひとつ、ひとつ。シールづくりに、思いを込めて」をモットーに、専任アテンドがシール作りを成功へと導きます。シールの製造歴30年以上のベテラン印刷工をはじめ、長年の経験で培われた知識と技術で納得できるシールを制作します。ぜひ、無料お見積もりをご利用ください。

この記事で解説したシールの用途・素材・加工方法

バーコードシール印刷(JANコードシール)

バーコードシール印刷

バーコードを表示した印刷物は、ありとあらゆる場所で使われています。このバーコードをシール化することで、商品や製品の管理用途に便利に用いることができます。

まずは今すぐ!お気軽にご相談 無料お見積