シール印刷ラボ

ユポシール(合成紙)とは?マルチ用途に対応できる耐水性タック紙

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課題

シール印刷で使用する素材はネーミングである程度、どのようなものかを想像できるものが多いのですが、中には皆目、見当がつかないものもあります。その代表的なものが「ユポ」です。シール印刷の仕様でお悩みのお客様から「ユポって何ですか?」というご質問をいただくこともしばしば。印刷業界で働く我々なら知っていて当然のユポですが、初めてシール印刷の世界に来られた方には何やらさっぱりではないでしょうか。今回はそんな方の為にユポにフォーカスした素材選びの解説です。

※記事内容は当工房の担当者が感じた主観的な意見です。他印刷会社とは意見に相違がある場合もあります。予めご承知ください。

2019年11月01日

ユポ(ユポシール)とは

そもそも「ユポ」ってなんだろうということからです。ざっくり言うと「株式会社ユポ・コーポレーション」が製造する合成紙です。合成紙と言うからには紙素材なのかと思われるかもしれませんが、ポリプロピレンを主成分としたフィルム素材に選別されます。このユポに糊引き加工をした素材がユポシールなどと呼ばれています。最近ではメーカー各社から様々な合成紙が開発されており、ユポはその中の1種ということになります。 では合成紙ってなんだろうということですが、決まった定義はなく、通常の紙が木材パルプを主成分にしているのに対し、合成紙は合成樹脂を主成分にしています。フィルムの特性と合わせて紙に近い質感が特徴です。

ユポの特徴

ユポの特徴は耐水性と耐久性を兼ねていることです。マルチな用途を対象としたシール・ラベル・ステッカーに利用されています。貼り付け場所はお客様次第といったノベルティ用途にはお勧めです。耐熱性に関しては残念ながら高くはありません。高温状態になるコピー機などへ通すことは避けたほうが良いでしょう。中には対応できるコピー機などもありますが一部の限定機が対象です。見た目に関してはマット系ですが、印刷適性を高めるコート処理を施している為、インキを乗せるとやや光沢感がでます。アート紙に印刷した場合と近い色調となります。

ユポシールの使用例

先に記述した通り、マルチな用途で活躍しています。最近では選挙用のポスターもユポシールで対応しています。以下に具体的な使用例をご紹介します。

【主な使用例】
■ショップシール・・・紙のように簡単に破けてほしくない場合など
■食品ラベル・・・冷蔵・冷凍保存の食品ラベルなど
■各種工業用ラベル・・・常温に近い状態で貼付け保管される注意銘板など
■社名シール・・・建築現場の資材管理や社内の資産管理を目的としたシールなど
■販促ノベルティシール・・・マルチ用途に対応したい場合のノベルティに

下記URLはユポを使ったシール製作の実績一覧です。
https://www.seal-koubou.com/case/index/material_id:9

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まとめ

ユポの特長は紙素材よりも耐久性・耐水性に優れていることですが、どのような用途に対して使用してよいか判別できない方には以下の条件を当てはめてください。

1)簡単の破けてほしくない場合
2)ある程度の耐久性を求める場合
3)水回りで使用できる程度の耐水性を求める場合
4)冷蔵・冷凍環境下で使用できる

上記にあてはまる場合、ユポシールはお勧めですがコスト等の兼ね合いもありますので、ご自身での判断の迷われた場合は、印刷会社へご相談された方が良いでしょう。

▼株式会社ユポ・コーポレーション
https://japan.yupo.com/index.html

この記事で解説したシールの用途・素材・加工方法

シール印刷用紙:ユポ(合成紙タック)

シール印刷用紙:ユポ(合成紙タック)

株式会社ユポ・コーポレーションが製造している素材です。これに粘着加工を施したものがユポタック・ユポシールなどと呼ばれています。「耐久性・耐水性」のある代表的なシール素材です。

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